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【食事】「疲れた時の甘いもの」は本当にパフォーマンスを上げるのか!?

脳のエネルギー源はブドウ糖です。

しかし、パフォーマンスを上げるためにという理由で甘いものを食べるのは逆効果です。それは一時的な興奮状態をもたらすだけで、脳の機能が上がっているわけではないからです。

「頭を働かせるには、糖分を取るのが最適だ」と言って甘いものを摂取する理由としては、「脳にとってブドウ糖が唯一のエネルギー源」というのが根拠になっているようです。

運動もせずにデスクワークをしている会社員の方が、それを信じて過剰に糖質を過剰摂取しているケースは多いです。確かに脳はブドウ糖がなければ働きませんが、それは脳に限ったことではありません。

また、脳に限らずブドウ糖はエネルギーとして必要ですが、だからこそ放っておいたら食べすぎてしまう可能性があります。

余ったブドウ糖が尿や便に排出されることなく吸収されて、グリコーゲンや中性脂肪として蓄えられるのは、いざという時にそれらをブドウ糖に戻して命をつなぐためです。しかも、ブドウ糖が不足するとエネルギーが枯渇するのではなく、脂肪がエネルギー源として使われケトン体が生成されます。実は、脳はこのケトン体も利用することができるため、ブドウ糖だけがエネルギー源ではないのです。

したがって、いざという時でなければ、ブドウ糖が不足することはありません。むしろ余らせています。

本来健常な血糖値は70〜140と言われていますが、この範囲が頭脳明晰で高いパフォーマンスを発揮するのにベストな状態だからです。

一方で、何もわからないまま「疲れた脳をリフレッシュしたい」という理由で、甘いものやぶどう等の食品を口にして血糖値を急激に上下させてしまってパフォーマンスを落としてるビジネスパーソンは沢山いるように感じます。

もし甘いものは摂って「なんか元気になった」と感じるのは、血糖値が急上昇してセロトニンやドーパミンが分泌され、一瞬幸せな気分になるからです。

それを例えると、麻薬の中毒者が禁断症状に陥り、新たに使用した時に一時的に気分が良くなるのと一緒です。一時的な興奮状態になっているだけで、実際に脳の働きが良くなっているのではなく、逆にその後すぐに低血糖になるため、パフォーマンスはでき化することが考えられます。

仕事中集中力が続かない

体が重だるい

寝てもスッキリしない

このように感じる人は、糖質の過剰摂取状態になっており、食事に大きな問題があるかもしれませんよ。パフォーマンスを上げたいなら、血糖値は70〜140の間に収めて、少しでも上下動させないように保つことが重要です。

疲れた時、集中したい時こそ甘いものを控えると良いでしょう。