寝違え・首の痛み
寝違えとは?
「朝起きたら首が痛かった」
「日中にかけて徐々に首が痛くなってきた」
「首を回した瞬間にグキッといって痛くなった」
このような急性の首の痛み症状は一般的に「寝違え」と言われ、医学的には、頸椎(首の骨)〜肩甲骨周囲までの寝違え症状を総称して、「急性疼痛性頸部拘縮(きゅうせいとうつうせいけいぶこうしゅく)」と呼ばれています。
拘縮(こうしゅく)とは、筋肉が持続的に収縮してしまうことです。
簡単にいうと寝違えとは、首の周りの筋肉や靭帯にキズが入り、炎症をおこして痛みが生じている状態です。
寝違えの症状
寝違えは以下のような症状が特徴的です。
- 急に痛くなるケースと徐々に痛くなるケースがある
- 首を動かすと痛い
- 痛みで動かせる範囲が制限される など
また通常の軽度の寝違えは2日〜1週間ほどで痛みが軽減していきますが、次のようなケースは単なる寝違えではないので注意が必要です。
- 一週間たってもなかなか痛みが引かない
- 同じ症状を何度も繰り返している
- 1ヶ月以上痛みが続いている
- 肩甲骨〜腕〜手にまで痛みや痺れがある
このようなケースは、次のような慢性疾患が関連し、首の痛みが重症化する可能性もあるので根本治療が必要です。
- 頚椎症
- 頚椎椎間板ヘルニア
- 脊柱管狭窄症 など
寝違え・首の痛みの原因
急に首が痛くなると直前の動作が原因だと考えがちですが、決してそれだけではありません。
患者様の中にも「原因は分からないけどだんだん痛くなってきた」というケースが多くあります。
痛みが出る直前の動作は原因ではなく誘因(きっかけ)であり、そもそも「首を痛めやすい状態にあった」ということが多いです。
これは日常生活の姿勢や動作の習慣で、首に負担をかけてしまっていることが原因です。
具体的には次のような習慣が挙げられます。
- 猫背でスマートフォンやPCを操作し、首を前に傾ける姿勢
- 枕の高さが低い、もしくは高い
- 首肩の周りが冷えている
- 猫背(姿勢不良)
猫背の状態では首の動く範囲が狭くなってしまうため、上を向いたり、左右に振り向くだけで首に負担がかります。
一方、正しい姿勢の状態であれば首の動きの範囲も正常になるため負担はかかりにくくなります。
試しに猫背の状態で上を向いた後に、姿勢を正してから同様に上を向いてみてください。
後者の方が楽に上を向けて、可動範囲も広がる感覚が分かると思います。
このように寝違えや首の痛みの“本当の原因”は、日常生活の姿勢や動作の中に隠れていることが多いです。
当院ではつらい痛みを改善しつつ、この“本当の原因”を解消していくことが最も重要だと考えています。
寝違えの治療法
寝違えは、通常1週間〜10日で改善していきますが、より早く治すためには受傷後の対処の仕方が重要です。
以下の良い例と悪い例を参考にしてください。
- ×患部のマッサージやストレッチ → ◯患部は安静(出来ればテーピングなどで保護)
- ×温める → ◯冷やす(できれば氷くらい冷たいもので冷やすことで痛みや炎症を早く抑えられます)
- ×負荷のかかる姿勢を長時間続ける → ◯痛みのない姿勢で安静
「炎症を抑えるために冷やして、痛みが引くまで安静固定」が基本です。
またどうしても早く辛い痛みを引かせたいという方には鍼治療が効果的です。
鍼治療には炎症を引かせて痛みを軽減させる効果が期待できます
長引く首の痛みの治療法
1週間以上痛みが引かない、腕や指先の方にまで痛みがあるケースは重症度が高く、神経症状が絡んでいるため慢性疾患となります。
「首を痛める原因」を取り除く根本治療をしなければ改善しないことが多いです。
根本的に治すためには日常生活で首の負担を取り除くことです。
そのために意識すべきことは次の2つです!
- できるだけ首に負担をかけない → 姿勢の改善・動きの改善
- 溜まった負担を取り除く → ストレッチ、マッサージ、エクササイズなどのセルフケア
当院では、鍼治療や整体、ストレッチなど組み合わせながら痛みを引かせつつ、猫背の改善や日常生活の悪い癖を一つ一つ改善させることができます。
これまでどこに行っても改善しなかった首の痛みでお悩みの方は今すぐ当院にご相談ください。