Column お役立ちコラム

【トレーニング】40代以降こそ筋トレ適齢期

40代以降は急激に体質が変化する!

当院にお越しの40代以降のお客様のお話を聞いていると、皆様、仕事や家事・趣味にとてもアクティブに動いている方が多い印象ですが、一方で何かしらの体の不調を感じ始める年齢でもあるようです。

私たちの身体機能は20歳をピークに加齢とともに下降し、筋力や持久力、柔軟性などは1年で約1%ずつ低下するという研究結果があります。

それに照らし合わせると40歳を超えると身体機能は約20%も衰えていることになります。50代は30%、60代は40%も落ちてしまっています。

しかし、身体機能の低下が起こるのは、“何も運動しなかったら“です。

若い頃から現在まで運動を続けている人は、若干の機能低下はありますが、身体機能や筋力は何もしていない人よりは維持できているでしょう。

毎度このコラムでも申し上げていますが、「身体機能はあなたの日常生活と鏡写し」です。

もちろん年齢による多少の衰えは仕方がないですが、「最近疲れやすくなった」「太りやすく痩せにくい」「階段がきつくなった」などの変化を感じていて悩んでいるのであれば、これまでの日常生活の習慣を変える必要があります。

このような衰えや不調の改善に対しては、筋トレが最も効率的で有効な手段になるかもしれません。

なぜ筋トレで筋肉を鍛える必要があるの?


・筋肉は身体のエネルギー産生工場

筋肉の細胞にはATPというエネルギー生産サイクルがあり、身体の活力エネルギーを生産している工場のような役割があります。

筋肉量が毎年減少していると言うことは、その工場の規模が縮小しているのですから、生産されるエネルギー量も当然減っていきます。

それにも関わらず日々の活動量は以前のまま維持しようとすると、日々身体は疲弊していき、疲れが取れないなどの不調が現れてきます。

いかがですか?これだけでも、筋肉量を維持することが大事だと思いませんか?


・筋肉には2つの種類がある

そもそも筋肉には「速筋」と「遅筋」という2つの種類があります。

速筋は陸上の短距離など瞬発的に早い動きをする時に使う筋肉で、反対に遅筋はマラソンやウォーキングなどの長距離で持続的に使う筋肉です。

この二つの比重は個人差があり、私たちは日常生活の動作の中でこの2つを使い分けています。



「速筋」:瞬発的に大きな力を出せるが疲れやすい。白身魚(ヒラメなど)が速筋が発達していて、瞬発的に素早い動きに使う。白筋とも呼ばれる。

「遅筋」:大きな力は出せないものの、持久力があり疲れにくい。マグロなどの遠洋を休みなく動き回っている赤みの魚は、長く動いても疲れない様に遅筋が発達している。赤筋とも呼ばれる。



オリンピッククラスのアスリートの筋肉を調べたところ、短距離の選手は80~90%が速筋で構成されていて、長距離の選手は80~90%が遅筋で構成されていることがわかっているそうです。


ウォーキングで足腰は鍛えられるのか!?

ここからが重要な話ですが、加齢によって筋肉が減少する割合は実は遅筋よりも速筋の方が断然大きいです。

老化して衰えていくのは、瞬発的な力を発揮する速筋の方が影響を受けやすいということです。

これがどう言うことを示しているかというと、1年に1%ずつ減少していく筋肉の割合は、ほとんどが速筋で占められていて、速筋が減少するために全体的な筋肉量が減っていくということです。

したがって、衰えを防ぎ全体の筋肉量をアップさせるには速筋をしっかりと鍛えなければならないのです。

ウォーキングやランニングでは遅筋が主に使われるので速筋を鍛えることは難しく、筋力アップには残念ながら繋がりません。

筋力アップ、もしくは維持していく為には、速筋を使った筋トレと言われるウエイトトレーニングが必要なのです。

まとめると、40代以降の筋肉量の減少を食い止めるには、速筋の減少を食い止めるのが不可欠であり、速筋の減少を食い止めるには、どんな運動よりも筋トレが効率的でありむしろマストなのかもしれません。

筋トレがもたらす3つの意外な効果とは?



その① 成長ホルモンが増えて女性らしさに磨きがかかる

筋肉量の増減はホルモン代謝に影響を及ぼします。

中でも影響の大きいホルモンの一つである成長ホルモンは、筋トレを行うことでその分泌が高まるというデータがあります。

筋トレなどの運動をすると、筋繊維が目に見えないレベルで傷ついているのですが、その筋繊維を修復させるために成長ホルモンが分泌されます。

分泌された成長ホルモンは、たんぱく質の合成を促して、より強い筋繊維をつくるように働きます。

よって日々筋トレをして筋繊維の破壊と修復を繰り返していけば、少しずつ筋肉量を増やしていくことができます。



成長ホルモンは肌も綺麗にする効果もあります。

成長ホルモンは骨や筋肉を作るだけでなく、脂肪を燃焼させやすくしたり、肌の細胞の新陳代謝を良くしたりなど様々な作用があります。

年齢の割に若いな~と言われる人で筋トレなどの運動をしている人がみなさんの周りにもいませんか?

筋トレを継続していると明らかに肌が若返ることを実感される方は多いです。

恐らくそれは成長ホルモンが盛んに分泌されて、肌のターンオーバーを促進し、肌全体に活力が蘇ってきて、肌荒れやカサつきも減るでしょうし、シワやシミ、くすみ、たるみなどのトラブルにも効果的です。

また、肌だけでなく姿勢も綺麗になりますし、ちょっとした身のこなしや動作も綺麗になっていきます。


その② 筋トレをすると“脳の肥料”が増えて、脳が活性化する

筋トレをすると、脳にも大きな影響を与えています。

みなさんは運動して汗をかいた後、頭がスッキリした経験はありませんか?

これは運動して脳への酸素の供給が増加し、脳が活動的になったために「スッキリ」した感じがすると言われています。

近年の研究で筋肉も脳の活動に影響を与えていることがわかってきました。

筋トレで筋肉を収縮させると、脳内で細胞の“肥料”のような役割をする“たんぱく質”が盛んに分泌され、神経細胞の新生や再生、シナプス形成を促進することがわかっています。

また記憶中枢である海馬が肥大して、記憶力や学習能力が高まるという研究結果もあります。

うつ病やアルツハイマー病を防ぐ効果も注目されており、このたんぱく質が脳活動を高める効果があるのではないかと着目され、現在さらに研究が進んでいます。



その③ 精神的ストレスを解消し、心の健康維持にも最適である

運動習慣が心の健康に対して良い効果をもたらすことは、多くのエビデンスで科学的に証明されています。

自律神経失調症やうつ病などに対して運動療法が高い効果を上げることはわかっていますが、中でもエビデンスが多いのが「精神的ストレス解消」に対する効果です。

運動前に比べて運動後ではストレスホルモンの血中濃度が減少します。

運動して汗をかいたら、心のモヤモヤがスッキリした経験ありますよね?

他にもストレスを解消する方法はあるかもしれませんが、健康にもいいし、美容にもいい、脳の活性化にも繋がる筋トレが一番効率的ではないでしょうか。

心も体も健康になりたければ是非筋トレをしましょう!